益田市の歴史・風景体験レビュー

益田市(島根県の西部)の資史料をもとに益田市の歴史・風景の魅力と課題をフィールドワークで体験レビュー。
 

益田総合事務所

益田市立歴史民俗資料館の古い写真を発見(益田市誌より)

益田市の国登録文化財…「益田市立歴史民俗資料館」に関して、
前回の投稿があまりにも画像だけ的な内容だったので、

投稿後、本資料館に関係する史料はないものか?

と・・・「益田市誌」をめくっていたら。

やはり、ありました!
昔の益田市立歴史民俗資料館の画像…早速ですがコチラです↓

益田市立歴史民俗資料館 昔 正面s


歴史の跡をとどめる現益田総合事務所(※現という表記は益田市誌内でのもの)
出処:益田市誌
(昭和50年12月20日発行)
下巻 P232

この画像が撮影された時点では「益田総合事務所」だったようです。撮影された年については正確にはわかりませんが、益田市誌の当該本文から判断して昭和45年~50年ごろだと考えられます。

当時は、益田総合事務所への建物入口へは(現在と異なり)まっすぐに伸びた道、その両脇は駐車場スペースとして使用されていたようですネ。

「車寄せ」考


建物中央の「車寄せ」という構造部は、車を横付けし、乗り降りする場所です。

この建物が美濃郡役所として完成したのは大正10年(1921年)。車の数も少なく、お役人の中でも重役クラスが、この「車寄せ」から乗り降りしていたのでしょう。

昭和の時代、しかも40年代から50年代になると車の数も増え、来所する者も乗用車を利用するようになりました。

昭和のこの頃になると、駐車場スペースの確保の方が優先され、ゆったりとしたスペースを必要とする「車寄せ」から(悠長に)乗り降りすることは無くなったのであろうと推測できます。

上の画像では、当時をしのばせる昭和の車(種)が停まっていますネ。

よくみると、画像手前に門柱も確認できます。

(役所らしい配置ですよネ!)


さて、お気づきかと思いますが…「車寄せ」(建物入口)の両サイドには大きな樹木があります。

(現在は建物周辺には樹木はありません。ただ、本館入り口から駐車場を挟んだところにニセアカシアの大木が眠り仏のように育っています。)

さてさて、この画像に写っている木の種類は何だったのか?・・・樹形だけでは、いまいち分かりません。イチョウ?モミ?


また、建物の向こうにも同じ種類、ほぼ同じ高さの樹木が見えます。以前は、ここらあたり、益田川沿いに高木の並木があったのかもしれません。


現在の益田市立歴史民俗資料館の「車寄せ」(建物入口部)への道はこんな感じです↓

益田市歴史民俗資料館 入口より


「車寄せ」に向け、車を横付けできますが・・・(車の)頭から入ったら最後、駐車場スペースで車を回すことは(普通車)では結構大変です。(平日は特に)

と、まぁ、いろいろ考察できるわけでw・・・皆さんもいろいろ妄想してみてくださいまし♪

益田市立歴史民俗資料館(国登録文化財)を見学

益田市本町の「益田市立歴史民俗資料館」

この建物の前を通るたびに、「いつみても貫録のある建物じゃのう…」
と感心しながら眺めてしまいます。

3月に入って、所用で近くに来た際、
綺麗な青空と適度な白い雲を背景にした歴史民俗資料館の姿。
しかも土曜日の午前中ということもあり、益田公民館等の車もない!
という、絶好の(撮影)チャンスに恵まれて撮った画像がコチラ↓
益田市立歴史民俗資料館 左前面as

「益田市立歴史民俗資料館」は、もともとは、大正10年(1921)美濃郡役所として建てられました。
(大正10年(1921)といえば、この年の11月4日原敬(はらたかし)暗殺事件がありました。)

その後、益田警察署→美鹿地方事務所→益田総合事務所という経緯を経て

昭和58年(1983)5月に益田市立歴史民俗資料館として開館し、
平成8年(1996)、国の登録文化財に認定となったそうです。
益田市立歴史民俗資料館 左前面

大正10年(1921)美濃郡役所として建てられた当初のころ、この建物の内部の構造はどうなっていたのか、どんな間取り(部屋)があったのか?いろいろ知りたいわけですが…今のところいい資料には出会っていません。

正面をみてみましょう。中央には「車寄せ」という構造がみられます。
「車寄せ」とは車(乗用車)を建物の近くまで寄せ、乗り降りするための場所のことです。
張り出した屋根のおかげで、雨の日でも濡れることなく車から乗り降りできます。
益田市立歴史民俗資料館 正面

駐車場スペースをいっぱいにつかっても、画面におさまり切りません…
(これだと、なんだか昔の学校のようですネ♪)

「鬼瓦」をアップでみると…
益田市立歴史民俗資料館 鬼瓦
一番奥の「二つ巴」が右巴に対し、
手前2つは「連珠左三つ巴」であるのが気になります…(たぶん私だけでしょうがw)

「益田市立歴史民俗資料館」側面はどうかというと…
益田市立歴史民俗資料館 側面

おおっ、まったく手を抜いていません。立派です。

最後に「益田市立歴史民俗資料館」の裏面です。
益田市歴史民俗資料館 裏面

柔剣道場のようにも見えますネ。

う~ん。神社やお寺などの古建築についていろいろ、細かいところまで見えるように(気付けるように)なった私ですが…近代建築はまだまだ未熟なため、ほぼ、画像を並べただけで終わってしましました(汗)

最後に「益田市立歴史民俗資料館」のパンフレット。
益田市立歴史民俗資料館パンフ

益田市の本町あたりに来て、一時間くらい時間ができたなら、ふらっと寄ってみてもいいのでは?
故郷、益田市について思わぬ発見があるかもしれませんぞ♪