皆さんは徳川夢声(とくがわ むせい)という人物をご存知でしょうか?
私は、益田市の「郷土の偉人」として名前は知っておりましたが、徳川夢声さんがなぜ益田市の偉人なのか?
その理由については昨年、この本(CD付)のCDを聞くまで知りませんでした。
徳川夢声…本名は福原駿雄(明治27年(1894)~昭和46年(1971))は益田市生まれの芸能文化人という肩書です。
「芸能文化人・・・?」って方もいるでしょうから、ここは益田市立歴史民俗資料館のパンフレット「郷土の偉人」・・・益田が誇る三偉人の足跡から引用してみます。
芸能文化人 徳川夢声
活動写真弁士。テレビ草創期にラジオ・テレビ・映画等で幅広く活動しました。(明治27-昭和46年)
益田市立歴史民俗資料館のパンフレットより引用
わかります?徳川夢声さんのコト・・・w
徳川夢声さん益田の生まれではありますが、生後1年くらいで、益田の地から離れています。
で、話は最初の…「この本(CD付)のCDを聞くまで知りませんでした。」に戻ります。
この本とは、『徳川夢声の小説と漫談これ一冊で(清流出版 (2009年11月))』
私がこの本を購入したのは2013年5月(なぜ購入したのかは記憶にありません)
で、初めて、付録(?)のCDを聞いたのは昨年(2014年)・・・季節の記憶はありませんが、とても退屈だった、とある日の深夜。気まぐれでこの『徳川夢声の小説と漫談これ一冊で』のCDを聞きました。
CD最初は、二十五時 オデオン(昭和5年)
~柱時計が時を告げる音~
いわゆるレトロな音楽(ノイズ満載)を交え、徳川夢声の語り。
「二十五時」は超短編の集合体。柱時計の時を告げる音が話の区切りを意味します。
冒頭の話。
とある酔っ払いがこのレトロな音楽を大きな声で鼻唄う…
それを警官らしき者が高圧的に尋ねる…職務質問。
「こらこら、こら! 今頃なんという馬鹿な声を聞かせておる!何時と思っておる? うんっ!? 住所は何処か? 職業は何をしておる! 月収は幾らとっとる!?」
という世相…当時の警官の権力風を感じる頭ごなしの口調。
「月収は幾らとっとる!?」というある面、脈絡のない質問。
話中、話しと話しの間にある、巧雑入り混じる微妙な「間」。
ついつい聞き入ってしまう…これぞ夢声の「間」。
まさに夢声の「間ジック」
とまぁ、こればかりは実際にCD聞いてもらう方が理解しやすいでしょうネw。
※文字を読むことが苦手!ってかたでも、CDにはこれだけの作品が収録されています。
★漫談 全7話 (CD)
・二十五時 オデオン(昭和5年)
・新四谷怪談 コロムビア(戦前)
・名人会・大藪先生の話 テイチク(昭和17年)
・押しが第一 ポリドール(戦前)
・湧き立つ感謝 コロムビア(戦前)
・日本伝承童話「こぶとり」 ポリドール(昭和29年)
・日本伝承童話「ぶんぶく茶釜」 ポリドール(昭和29年)
益田市立図書館には本書は2冊あり、そのうち1冊は貸出可だということなので、興味のある方は、まずは、借りて聴いてみては?・・・購入するにしても、漫談CDだけでも(本書の価格からして、)十分な価値はありますよ♪
ところで、
益田市には「徳川夢声生誕地」という説明板があります。
場所は、益田市立歴史民俗資料館の前の道を挟んで向こう側、益田小学校の敷地内に設置されています。
かの「益田音頭」の作詞は徳川夢声さんだったようです♪