急傾斜日本最大級!!益田市の「中垣内の棚田」


日本棚田百選に選ばれている島根県益田市の「中垣内(なかがうち)の棚田(たなだ)」
目の前に広がる段々状の耕地…急斜面に筋状に見える部分は、人力で積み上げられた「石垣」です。

中垣内 棚田

【画像は2009年3月撮影】
「棚田」とは傾斜度(勾配)が20分の1(水平距離を20メートル進んで1メートル高くなる傾斜)以上の段状の水田群のことをいうそうです。
益田市の中垣内の棚田はその「傾斜度」がすごい!…平均勾配4分の1!(1/4)

つまり、水平距離4メートル進んで1メートル高くなる傾斜。…(農林水産省の基準が傾斜度(勾配)が20分の1なわけですから…まさに日本最大級の勾配角度といえます。(ちなみに吉賀町の大井谷の棚田の平均勾配は1/6)

整然と積まれた石垣の謎…益田市の「中垣内の棚田」


中垣内の棚田 石垣 益田市

【画像は2014年5月撮影】

重機など当然無い時代。この地の「人々の力」でこつこつと積み上げられた石垣。無数の自然石による重層化された光景。この地にくれば、眺めるだけで、いろいろと学ぶものがあります。また疑問もうまれます。

棚田の構造…自然の道理を理解し、生きるための知恵と努力の結果だとは思うのですが…
そもそも、棚田ってどういう順番・手順でつくっていくのでしょうか?(私、何度か棚田の造り方を頭の中でシュミレートしているのですが…スッキリとした「造り方」がイメージできていません。


中垣内(なかがうち)の棚田の歴史


【地元の案内板】

中垣内 棚田説明


中垣内(なかがうち)の棚田は平安時代から千年近い歴史があるといいます

(中垣内の棚田は、打歌(うつうた)山として柿本人麻呂の歌に詠まれた「大道山(標高419メートル)のふもとにあります。)1999年7月、その一部の約6ヘクタール、376枚の棚田が「日本の棚田百選」に選ばれています。


【参考①:島根県には「日本の棚田百選」に選ばれた棚田が7か所あります。】
益田市 中垣内
吉賀町(柿木村) 大井谷
浜田市(三隅町) 室 谷
浜田市(旭 町) 都 川
雲南市(大東町) 山王寺
奥出雲町(横田町) 大原新田
邑南町(羽須美村) 神 谷


【参考②:農水省の「棚田」の定義 】
傾斜度が20分の1(水平距離を20メートル進んで1メートル高くなる傾斜)以上の水田を「棚田」として認定する。認定された棚田は、助成金が交付される。
農水省と日本土壌協会が、1993年に行った現地調査では、農水省の定義による「棚田」は22万1067ヘクタールとされている。この棚田の面積は当時の全水田面積の約8%を占めており、かなり一般的な水田形態であることが分かる。しかし、この当時すでに12%が耕作放棄されていた。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)より引用


【参考③:日本の棚田百選とは】

日本の棚田百選…選定の考え方

「日本の棚田百選」の選定にあたっては、
(1)営農の取り組みが健全であること、
(2)棚田の維持管理が適切に行われていること、
(3)オーナー制度や特別栽培米の導入など地域活性化に熱心に取り組んでいること、
を基準とし、各県から推薦を受けた棚田の中から学識経験者により構成される「日本の棚田百選」選定委員会により選定されました。
これを受けて農林水産省は7月26日に「日本の棚田百選」 134地区(117市町村)の認定を行いました。
  社団法人 農村環境整備センター