益田市には益田新四國八十八ヶ所札所があります。皆さん、ご存知でしたか?…私は知りませんでした…

二十八番札所『瑞雲山 大龍寺』


今回は、その二十八番札所にあたる、益田市の高津にある「瑞雲山 大龍寺」
実は、大龍寺の存在(場所)は数年前から知っていたのですが、実際に、この場所に行くルートについては不明のままでした。今回は、近所の地元高津の歴史に精通している方に頼み込んで、大龍寺までの秘密のルートにて(徒歩で)案内していただきました。(大感謝)
大龍寺

場所は、島根県益田市高津5-23-17

大龍寺については、高津町誌(第一章 郷土の歴史 101ページ)に記載があります。

山号:不詳
宗派:臨済宗
寺格:六等法地
直属本山:東福寺
所在地:高津町大字高津濱
開山僧侶:以清和尚
本尊:釈迦如来
境内 二百十坪 本堂・庫裡等の建築物あれ共荒廃せり。

瑞雲山 大龍寺縁起(現在の当地で確認できる記載事項)
瑞雲山 大龍寺縁起

また、高津町誌(第一章 郷土の歴史 101~102ページ)にも記載があります。

高津町誌では「山号:不詳」となっていますが、現在の当地ででは、山号は「瑞雲山」であることが確認できました。

大龍寺 看板
達筆ですね。

大龍寺は(「縁起」の画像を読んでいただければ記載があるのですが)大森銀山(旧邇摩郡大森村大字佐摩字大龍寺谷)に開基されたお寺であったようです。

明治27年、 現在の益田市の高津のこの地に移転されたということで、当地での歴史的には比較的新しいお寺のようです。

高津町誌(第一章 郷土の歴史 102ページ)には、このお寺の「著名なる仏像」及び、「特殊なる信仰崇拝」の記述の双方にて、「青滑観音」の記述がありました。「青滑観音」は「航海の守佛」。

青滑観音」は大龍寺がこの地に移転する前に既に小庵にて祀られていたそうです。(明治11年ごろ津和野の「妙雲寺」より歓請され、後に大龍寺に合祀されたということです。)

当初は、地元の航海業者による、「青滑観音」へのあつい信仰を集めていた。しかし、鉄道の開通により、航海業が衰退、結果、このお寺も衰退した。・・・という歴史的な背景があった事もわかりました。

また、ここ、大龍寺には、いろいろな種類のお地蔵も集められていました。

大龍寺 地蔵


MAP:瑞雲山 大龍寺


益田市高津5-23-17